ペットロス
- 2003/04/12 01:28
今日は、子犬向けの講習会。わんちゃんが亡くなって次の子を、という方もいらして下さいました。
よくよくお話を伺ったところ、愛犬を亡くした傷がまだ癒えて無い様子。「犬の事を知らないで飼ったから」なんておしゃってましたが、一生懸命勉強して天寿を全うするまで、しっかり愛情をかけ介護された様子が伺えました。だからこそ愛犬の死を受け入れるのにまだ時間が足りない様です。
いまペットロスと言う言葉が認知されてきました。可愛がってきた愛犬が亡くなることは、人間の家族を失うのと同じです。すぐに『思い出』になんては出来なくて当然です。あーしてあげれば良かった、こーしてたら違っていたかも、という想いはどんなにしっかり世話をしても起きるものです。無理に忘れようとすれば、よけいに辛くなります。
「たかが犬の事で」と言う方がいます。元気づけようとして「早く次の子を飼ったら?」「いつまでも悲しんでちゃだめよ」という方がいます。でもこれらの言葉は心を傷つけてしまいます。
人間の家族が亡くなった場合、皆さん気を使ってお話すると思うのです。傷を癒すには時間がかかるということも御存じでしょう。でもペットとなると、悲しんでいる事を理解出来なくなってしまう、ペットの事ぐらいで悲しんでいる自分はおかしいのでは?と思ってしまう方々がいます。なぜでしょう?
抱えきれない悲しみは、泣く事、人に話を聞いてもらい共感してもらう事で軽くなり、思い出話しをする事で、死んでしまったという現実を受け止められる様になると思うのです。
写真の整理をするのはいいと聞きました。子犬の頃を思い出し、亡くなるまでの愛犬の犬生と、共に歩んだ人生を振り返ってみてはどうでしょう。笑顔がこぼれる写真がたくさん出て来ると思います。お互い楽しく、幸せな人生だったと感じる事ができるでしょう。
後は時間が手伝ってくれます。若くして亡くしてしまった子ほど時間がかかることでしょう。
愛犬を亡くして悲しむ、それはとてもあたりまえの事です。
忘れようとするのではなく、良い思い出になるようじっくり向き合う事が必要なのだと思います。